家がおしゃれになりやすい、開放的な空間になるといったメリットからスキップフロアを間取りに取り入れたい人が増えています。その一方で「スキップフロアを取り入れて後悔した…!」と嘆く人もいるようです。失敗した主な原因として、家づくりの時点でメリットばかりを重視し、デメリットについてしっかり考慮しなかったことが挙げられます。この記事では、スキップフロアを取り入れた注文住宅を建てたい人に向けて、失敗しやすいポイントと対策を解説します。

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スキップフロアとは?

スキップフロアとはどんなものか?

スキップフロアとは、壁や建具で区切りを設けるのではなく、床に段差をつけてスペースを区切る間取りのことです。空間を立体的に使うのが特徴で、1つのフロア内で段差をつけて高さの違う床を設置したり、階段の踊り場を広げてスペースを設けたりするのが一般的です。その見た目から、1.5階や2.5階などと呼ばれることもあります。土地の敷地面積が狭くても十分な床面積を確保できるので、昨今の住宅市場において人気の高い間取りです。

 

スキップフロアのメリット

スキップフロアのメリットとはなにか?

スキップフロアは、床面積が増えることによるメリットがたくさんあります。特に注目度の高いメリットを3つ紹介します。

 

視覚的な広がりが生まれ、開放的な空間になる

スキップフロアの採用によって、それぞれの空間が縦に緩やかにつながるため、開放的な空間が生まれます。たとえば、リビングとダイニングを区切りたいときにスキップフロアを設けて段差でつなげば、ゾーン分けしつつも全体的に広く見せることが可能です。

天井が低い間取りでも、段差によって天井が高く見える視覚効果も期待できます。さらに、壁や建具を省略する施工方法のため視界を遮るものが少なくなり、実際の床面積よりも圧迫感のない広々とした空間に感じやすくなります。

 

空間に動きが生まれておしゃれな印象になる

高低差のあるフロアを交互につなげたスキップフロアがあると、部屋に奥行きができて空間に動きが生まれます。また縦に緩やかにつながる連続空間は、独特な空間の広がりとなりおしゃれな雰囲気にもなります。さらに段差ごとに異なる床材を使うと空間のアクセントとなり、部屋のデザイン性がアップするでしょう。

 

デッドスペースが有効活用できる

スキップフロアは床の高さに段差を付けて変化させた設計により、床下に空間ができます。この空間は、いわゆるデッドスペースと呼ばれるものですが、収納スペースとして活用できるので無駄になりません。

たとえば、クローゼットとして利用したり、家具や食材のストックスペースとして使ったりすることが可能です。床の一部を下げたタイプのダウンフロアの場合は、デッドスペースとなる階段下に収納スペースやワークスペースを作ることもできます。

収納スペースを作る際は、天井高さが1.4m以内であれば居室としてカウントされず、容積率に算入されません。つまり、空間の有効活用ができるということです。デッドスペースの有効活用は限られた床面積を広く使うために欠かせないので、スキップフロアを採用する際は積極的に検討しましょう。

 

スキップフロアのデメリットは?対策方法も伝授!

スキップフロアのデメリットは?対策方法も伝授します!

メリットの多いスキップフロアですが、注意が必要なデメリットもあります。そこで、スキップフロアのデメリットと対策を解説します。あまり意識していないと失敗しやすいポイントとなるので、後悔しないためにもチェックしておきましょう。

 

冷暖房効率が悪い

スキップフロアは、吹き抜けと同じように空間が縦方向につながる空間です。縦に長い空間は、冬場は1階リビングで暖房を付けると、暖かい空気が上昇してしまい、1階部分が暖まるまでに時間を要します。逆に夏場は2階が暑くなりすぎてしまい、エアコンをつけても冷えにくいのがデメリットです。スキップフロアの場合は吹き抜けほどの影響は出ないとしても、開放的な空間であるため光熱費が高くなるのは避けられず、後悔している人が多いポイントのひとつです。

対策:吹き抜けをプラスして、シーリングファンを設置する

冷暖房効率の悪さは、スキップフロアに吹き抜けリビングをプラスして、天井部分にシーリングファンを設置することで対策が可能です。シーリングファンによって空気が攪拌されて、2階部分にたまった暖かい空気と1階の冷たい空気が効率よく入れ替わります。

また、高気密・高断熱の家にすることで外気の影響が受けにくくなり、冷暖房効率が大幅に向上します。高気密・高断熱住宅は家全体が密閉・保温された状態になり、吹き抜けやスキップフロアのデメリットの解消に役立ちます。

 

階段の上り下りが多い生活が老後の不安になる

年を重ねるにつれて足腰が弱るのは避けられず、階段の上り下りが多い生活が大変に感じる人もいます。そのため、老後の暮らしを見据えてバリアフリー住宅が推奨されているものの、スキップフロアを取り入れると段差が多く、バリアフリー住宅にはなりません。しっかりと検討せずにスキップフロアを採用した結果「階段の上り下りの多い間取りは老後が不安…」と後悔する人も見られます。

対策:スキップフロアの階段の傾斜を緩やかにする

スキップフロアの段差の傾斜を緩やかにすることで、上り下りが楽にできます。不安がある人は階段部分に滑り止め加工を施すことで、転倒リスクを軽減できるのでおすすめです。階段の上り下りはできるだけ少ないほうが事故リスクを減らせるため、1階にリビングや水回りなど、生活に欠かせない間取りを集中させるのもよいでしょう。

老後の暮らしを考えた場合、スキップフロアの一種となる「小上がり」を採用するのも有効な対策です。小上がりは高さ30センチくらいの段差であるものの、居室スペースを区切る便利さがあります。ちょっと腰をかけられる高さのため、小上がりがあることで高齢になっても足腰の負担なく、立ち上がりが楽になるでしょう。

 

段差が多く掃除機がかけにくい

階段の掃除は意外と手間取るものですが、段差があるスキップフロアは便利なロボット掃除機が使えません。掃除機をかけるにも、ハンディタイプやコードレス掃除機のものでないと段差の移動も一苦労でしょう。特に1階部分はホコリがたまりやすいので、こまめな掃除に後悔している人も少なくありません。

対策:フロアごとに掃除用具をおいて置く

階段は掃除機を持って移動すると手間取るため、わざわざ持って移動しなくて済むように掃除用具を各フロアに置くのがおすすめです。たとえば、階段スペースを活用すると掃除用具の収納も困らず、掃除用具を持ち運ぶ際もスムーズにできるでしょう。

デッドスペースになりやすい、階段下や踊り場に収納機能を持たせることも有効です。特に狭小住宅のように床面積が限られてしまい、収納スペースが確保しづらい住宅ほど階段スペースを有効活用しましょう。

 

後悔しない注文住宅づくり!天然木の家 HODAKAはスキップフロアの活用アイデアが豊富

スキップフロアを取り入れると、開放的でおしゃれな空間を演出でき、デッドスペースの有効活用もできます。一方で、冷暖房効率の悪さや段差が多くて老後が不安になるなどの懸念材料も。後悔しないためには、スキップフロアを採用した注文住宅を建てる際は施工実績があるハウスメーカーに相談しましょう。

京都、滋賀、大阪で注文住宅を建てたい人は「天然木の家 HODAKA」にご相談ください。「天然木の家 HODAKA」には、一級建築士、建築施工管理技士、インテリアコーディネーターが在籍しているため、専門家と直接打ち合わせでき、細かな要望まで聞き取ったうえでご提案します。

注文住宅づくりに長けているので、想像しなかった間取りアイデアを盛り込んだ住まいを実現できます。また、仲介手数料のかからない土地に建てる注文住宅も人気です。気になる方は注文住宅のカタログをご請求のうえご検討を。家づくりの相談も無料で承っていますので、お気軽にご予約・お問い合わせください。