自分の希望に合わせて自由に家づくりができる注文住宅。せっかくマイホームをデザインするのですから、間取りや設備にはこだわりたいですよね。とはいえ、家を建てる際の予算の立て方については、よくわからないという人が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、予算内で理想の住まいを検討できるよう、基本的な予算の決め方や必要な費用の内訳、予算別に建築できる住まいのシミュレーションといった役立つ情報をまとめて解説します。

建築事例はこちら 建築事例はこちら

注文住宅の予算の決め方

注文住宅の予算の決め方とは

注文住宅は「こんな家に住みたい → いくら?」よりも、「この金額が用意できる → どんな戸建てが実現できそう?」の順序で考えた方が予算オーバーを回避できます。そこでまずは、予算の決め方について、考慮すべきポイントを見ていきましょう。

 

​​​​自己資金がいくら出せるか計算する

注文住宅を予算から考える場合、まずは自己資金を把握するところから始めます。自己資金は基本的に融資を受けず現金で支払う費用です。大きく頭金と諸費用があり、それぞれのお金の使い道と割合の目安は以下の通りです。

お金の使い道

割合の目安

住宅購入金額の頭金

住宅購入金額の10~20%程度

諸費用

住宅購入金額の10%程度

注文住宅の建築費や土地の取得費は一般的に住宅ローンの形で月々返済するのが一般的ですが、頭金に余裕があるほど無理のない予算配分が可能となります。というのも、融資額が小さくなることから返済負担率も下がり、住宅ローンの審査にも通りやすくなると考えられるからです。

住宅購入金額に対する頭金の割合は、住宅の建築費のほか土地の取得費も含むかどうかで変わってきますが、10~20%程度と考えておきましょう。諸費用は建物の建築費とは別にかかる費用で、登記費用や印紙代などを指します。総費用に対しては10%程度かかります。

例えば4,000万円を予算とした場合、頭金は400~800万円、諸費用は400~480万円となります。

 

住宅ローンの借り入れ可能金額・月々の返済額を確認する

頭金で用意できる金額と住宅購入金額のおおよその予算がイメージできたら、必要な借入金と返済額について考えていきましょう。住宅ローンの全体像は「返済上限年数」と「返済負担率」を把握することが重要です。

返済上限年数とは借入期間の最大年数を指し、金融機関によって異なります。一般的には35年、条件によっては50年のプランもあります。また、返済負担率は年収に対する返済額の割合のことです。年収にもよりますが、審査では30~35%を上限とする金融機関が多いです。月々の返済による家計の負担を考えると、20~25%程度に抑えるのが理想とされます。

ちなみに、下の表は民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して行っている住宅ローン「フラット35」を参照し、年収400万円の場合の返済負担率を20%と35%で比較したものです。例えば、返済負担率20%であれば「400万円 × 0.2 ÷ 12カ月」で毎月の返済額(約6万7,000円)を算出できます。

【年収400万円の場合】

返済負担率

借入可能額

毎月の返済額

年間返済額

総返済額

20%

約2,195万円

約6万7,000円

約80万4,000円

約2,814万円

35%

約3,833万円

約11万7,000円

約140万4,000円

約4,914万円

※金利年1.480%(2022年5月時点の最低固定金利)、返済期間35年(元利均等方式)、ボーナス返済なしの場合

参考:フラット35「ローンシミュレーション」
https://www.flat35.com/simulation/sim1.html

住宅ローンの返済は35年間など長期にわたるものです。せっかく注文住宅を手に入れても、ローン返済による家計の負担が大きくなり生活に支障をきたしてしまっては困ります。注文住宅の予算は、月々の返済額から借入可能額を算出したうえで決めるようにしましょう。

 

土地代・建築工事費用のバランスも考慮し調整する

既に土地を所有している場合は住宅の建築費を軸に総額を計算しますが、土地なしで注文住宅を検討するケースでは土地代とのバランスを考慮する必要があります。具体的には、土地代と住宅の建築費の比率は3:7または4:6程度が目安です。土地にかかる費用が想定外に高額化すると、住まいに関する要望が実現できなかったり、予算オーバーを後悔したりする原因になるので注意してください。

以上のポイントを事前に検討できれば、注文住宅の予算について大失敗する可能性は低くなります。なお、予算にもう少し余裕を持たせたい場合は、両親からの援助で自己資金を増やしたり、共働きによって世帯年収を増やし月額の返済額を増やしたりするなど、複数の選択肢を検討してみてもいいかもしれません。

 

注文住宅の予算の内訳一覧

注文住宅の予算の内訳一覧

注文住宅の予算管理をより明確にするには、発生するコストの内訳を知っておくことも大切です。そこで次に、家を建てるのにかかる以下の費用について解説します。

 

注文住宅を購入する際にかかる費用の内訳は大きく下記4つになります。

・土地購入費(所有地がない場合)
・住宅の本体工事費
・住宅の付帯工事費
・諸費用

詳しく説明していきます。

 

土地購入費

所有地がない場合は土地を購入する必要があります。土地購入費と聞くと、シンプルに土地代のみをイメージする人も多いかもしれませんが、以下のような手数料や税金もかかります。

・仲介手数料
・印紙代
・登記費用
・住宅ローン手数料・利息
・不動産取得税
・固定資産税

仲介手数料は土地の購入を不動産会社に仲介してもらう場合に発生する費用です。印紙代は土地の売買や住宅ローンの契約書作成に必要となります。登記手続きを司法書士へ依頼する場合は、所有権移転登記にかかる税金以外に司法書士への報酬も考慮しましょう。その他、住宅ローンにかかる融資手数料や保証料、不動産取得税、固定資産税などもあります。

 

住宅の本体工事費

本体工事費は、土地代を除く家づくりにかかる費用の70%以上と最もウエイトの大きくなる部分です。例えば、総予算が3,000万円で、土地購入費が3割の900万円とします。残り2,100万円のうち、1,470万円以上が本体工事に使われるイメージです基礎工事はもちろん、屋根や外壁、内装などの工事をするための費用なので、どのような家になるかは住宅の本体工事費にいくら充てられるか次第といえます。

 

住宅の付帯工事費

付帯工事は住宅の本体工事が終わった後、人が生活できる状態にするために行う工事を指します。具体的には、自宅の門や塀、駐車場といった外構工事や、ガス・水道の工事、照明・エアコンなどの取り付けのことです。土地代を除く家づくりの資金のうち約20%を占めるので、先ほどの例でいえば家づくりに充てる2,100万円のうち、420万円程度が付帯工事に使われます。ハウスメーカーによっては付帯工事の一部を本体工事に含めているので、見積もりの内容を確認するようにしましょう。

 

諸費用

注文住宅の購入金額の10%程度の諸費用がかかります。主なものは以下の通りです。

・土地購入費用のところで紹介した各種費用

・工事請負契約の手数料・印紙代

・火災保険、地震保険、団体信用生命保険料など

先ほどの例で言うと、家づくりに充てる2,100万円のうち210万円程度を想定する計算です。さらに家が完成した後は、家具・家電の購入や引っ越し代も必要となるので、その分も考慮し多めに確保しておきましょう。

 

【建築実例あり】予算別の注文住宅の建築シュミレーション

【建築実例あり】予算別の注文住宅の建築シュミレーション

ここまで、注文住宅の予算の決め方と細かい内訳について説明しましたが、実際にどんな家が建てられるのか気になる人も多いのではないでしょうか。そこで最後に、注文住宅を予算別にシミュレーションしてみましょう。

 

予算1,000万円

1,000万円代で建てる住まいはローコスト住宅とも呼ばれ、予算を抑える工夫をするのがポイントです。基本的な特徴は以下のようになります。

外観の特徴

・箱型形状のシンプルなデザイン

・出窓やベランダの数は最小限

内観の特徴

・一般的な壁紙で色も統一

・キッチンや浴室のグレードは抑えめ

設備の特徴

・気密性・断熱性など設備機器の性能は必要最低限

予算カットに主眼が置かれるため全てが希望通りになるとは限りませんが、施工期間が短く、シンプルゆえに好みのインテリアを合わせやすいのがメリットです。ただし、気密性や断熱性が最低限になる分、予算に余裕のある住宅に比べて冷暖房費用がかさむ可能性はあります。

天然木の家HODAKA 1,000万円台の施工事例はこちら

天然木の家HODAKA 1,000万円台の施工事例はこちら

和室のルーバーから差し込む光が優しい明るい家

 

予算2,000万円

予算2,000万円台の注文住宅は、1,000万円台ではコストカットの対象となっていた部分に自分たちの希望を取り入れやすくなります。

外観の特徴

・建物をL字型やコの字型にする選択肢が出てくる

・外壁材にタイルを用いたり、出窓を設置したりできる

内観の特徴

・吹き抜けやロフトのある間取りの設計が視野に入る

・キッチンや浴室はグレードアップが可能

設備の特徴

・気密性・断熱性に要望を反映しやすい

複数のポイントで選択肢が広がることは事実ですが全てを実現させようとすると予算が足りないため、優先順位をつけたり、条件を絞ったりして賢く資金計画を立てましょう。例えば、リビングスペースだけはこだわる、キッチンの設備だけは重視するといったイメージです。

天然木の家HODAKA 2,000万円台の施工事例はこちら

天然木の家HODAKA 2,000万円台の施工事例

天然木の温もりとヌックのある家

 

予算3,000万円

予算3,000万円台になると資金に余裕があるので、外観・内観・設備を比較的自由にデザインできます。

外観の特徴

・土地の形に合わせた家を建てることが可能

・建物だけでなく、門や塀、植栽などにも予算が割ける

内観の特徴

・間取りは家族の希望に沿って考えられる

・キッチンや浴室以外に床暖房の導入も検討できる

設備の特徴

・気密性・断熱性にこだわれる

予算が十分にあると、土地の形がシンプルな正方形や長方形でない場合でも、建物を柔軟に設計できるのがメリットです。スペースに無駄が生じにくい分、快適な暮らしが実現できるでしょう。外観や内観にも好みの建材を使える可能性が高くなるので、生涯暮らすこだわりの注文住宅を検討している人におすすめです。

天然木の家HODAKA 2,000万円台の施工事例はこちら

【施工事例】平屋なのに3階建て?子どもが喜ぶ遊び心満載の家

平屋なのに3階建て?子どもが喜ぶ遊び心満載の家

 

注文住宅の予算に迷ったらHODAKAにご相談ください

注文住宅の予算計画には複数の費用が含まれるため、正直難しいなと感じた人も多かったのではないでしょうか。実際に住まいの実現に向けて動く際は、信頼できるアドバイザーと相談しながら進めると安心です。

天然木の家HODAKAは、近畿圏の京都府・滋賀県・大阪府を中心に天然木を使った家づくりをするハウスメーカーです。不動産会社としての土地探しから一級建築士事務所としての間取り相談、直営施工まで、丸ごとお任せいただけます。ぜひ一度、無料カタログをご請求ください。

天然木の家HODAKA 

無料注文カタログのお取り寄せはこちら