ガレージハウスの間取り決めのコツは？注意点や費用の相場も解説！

ガレージハウスのメリット

まずはガレージハウスのメリットをおさらいしておきます。

 

愛車を24時間365日メンテナンスできる

ガレージハウスとは、住宅の1階部分にガレージを組み込んだタイプの建物を指します。シャッターやドアを設けてクローズタイプにすれば、時間や天候を気にせず愛車をメンテナンスできるのが魅力です。

 

車を盗難やいたずらなどからも守れる

家の外に駐車スペースがあったり、近所に月極駐車場を借りたりする場合、盗難やいたずらといったリスクが常に伴います。しかしガレージハウスなら、そういったリスクを軽減できます。さらに大切な愛車を雨風、紫外線から守れるのもメリットです。雨風や紫外線から守ることで、愛車の劣化防止にもつながります。

 

雨天時の車の乗り入れが楽

車と住宅がつながっているため、雨天時に車への乗り入れで濡れる心配がありません。とくに小さなお子さんをチャイルドシートに乗せる際や、車イスや杖などを使う高齢者がいる家族では重宝するでしょう。雨天時の買い物帰り、車から家に荷物を運び入れる際に濡れてしまうと、気持ちが滅入ってしまう方も多いかもしれません。そのような問題も、ガレージハウスなら解消できます。

 

駐車スペース以外でも活用できる

ガレージ部分は、駐車スペースとして使えるだけではありません。たとえば、収納スペースとしても重宝します。置き場所に困りがちな冬用タイヤや自転車、ガーデニング用品などの細々したものも、ガレージがあればスッキリと片付けられるでしょう。

DIYといった趣味がある方には、自宅内にありながら集中できる作業場としても利用できます。また子どもの遊び場としても、ガレージは適した空間です。雨の日など子どもが庭遊びできないときや、夏のプール遊びなどに活用している家族も少なくありません。さらに家族でのBBQや友人を招いてパーティーができるなど、活用方法が多彩な点もガレージハウスのメリットです。

 

ガレージハウスのデメリット

ガレージハウスはメリットが多いとはいえ、住宅内に駐車スペースを組み込むことでデメリットもあります。

 

住居スペースを削る必要がある

1階部分にガレージを設ける場合、居住スペースを削る必要があります。削るスペースは何台分の駐車スペースを確保したいかによって異なるものの、1階部分の居住スペースが狭くなることをデメリットに感じる方は多いでしょう。居住スペースを必要な分だけ確保するためには、2階もしくは3階と縦方向に伸ばしていきます。

ただし2階、3階と階数を上げても問題のない土地であれば、居住スペースを確保できますが、高さ制限がある土地の場合は3階建てにできないことも想定しておきましょう。また3階建てのガレージハウスにする際は、耐震性についてもしっかり考慮してください。

 

換気や湿気対策が必要

駐車スペースが屋外にあると排気ガスは気にならないものの、屋内に駐車スペースがあると排気ガスのニオイがこもってしまい気になります。オイルやタイヤなどの揮発によって発生した不快な臭気がガレージ内に充満し、ニオイが室内に流れてくるのも心配されるポイントです。

また窓が少ないことで湿気がたまりやすい点も、ガレージハウスのデメリットとして挙げられます。建てた直後は土間コンクリートに含まれている水分が水蒸気として発散され、ガレージ内の湿度を高める原因となります。こまめに換気しないとガレージ内部だけでなく、車やバイクのシートにもカビが発生する原因となるため注意が必要です。ガレージハウスを作る際は、換気扇を取り付けて換気や湿気対策をしっかり行いましょう。

 

ガレージの騒音も配慮しなければならない

深夜早朝にガレージ内でエンジンをかけると、その音が家中に響き渡りやすいのもガレージハウスのデメリットです。睡眠の妨げになるケースもあるため、ガレージの直上に寝室や子ども部屋を作るのは避けましょう。またガレージのシャッター音が、近隣住宅の迷惑になるリスクもあります。住宅密集地の場合は静音タイプのシャッターにするなど、音についてもしっかり配慮することが大切です。

 

ガレージハウスを建てる際の注意点

 

ガレージハウスのメリット・デメリットを踏まえた上で、建てる際の注意点について紹介します。

 

動線をコンパクトにまとめる

買い物時や雨天時など、車と家との乗り入れが快適になるガレージハウス。その利点を最大限に生かすためには、動線をまとめることが重要です。とくに2階、3階と縦に居住スペースを伸ばす場合、階段移動が多くなるため効率性を重視して検討しましょう。平屋も同様で、ガレージとリビングが離れていると、移動距離が長くなってしまいます。できるだけコンパクトな動線を意識して計画することで、家族みんなが快適に過ごせる間取りを実現できます。

 

将来的な車の買い替えや台数も考慮する

よくある失敗例として挙げられるのが「車の買い替えが制限されてしまった」「2台分のスペースを確保しておけばよかった」という後悔です。このような問題が起きるのは、ガレージハウスを建てる際に、現在所有している車のサイズや台数で設計してしまうためです。
大型のSUVに買い替えできない、2台にしたいが1台分しか駐車できないことに悩むケースも少なくありません。ガレージのサイズを決める際は「今」だけではなく「将来的」な視点も大切です。ガレージに自転車も一緒に収納したいなら、家族の成長によって台数が増えたり、自転車のサイズが大きくなったりすることも考慮してサイズを決めましょう。

 

【2階建て・3階建て・平屋のガレージハウス】どんな間取りができる？

住宅の種類別に、ガレージハウスでどんな間取りができるのかポイントを紹介します。一般的な住宅の建坪となる30坪台の間取りを解説するので、具体的なイメージを膨らませましょう。なお、ガレージスペースの広さは基本的に約1台分として約9畳を想定しています。

 

2階建てガレージハウスの間取り

建坪30坪台の2階建てで、家族4人・3LDKにしたい場合、基本的にガレージ部分は1台分のスペースとなります。ガレージ以外の1階部分は玄関、20畳程度のLDKと水回りを配置するとよいでしょう。ガレージとリビングを窓や扉でつなげれば、リビングからガレージが眺められる上、動線もコンパクトにまとまります。
2階部分には主寝室と子ども部屋を2つ配置し、それぞれ収納スペースも確保できるなど余裕のある暮らしを実現できます。ただしガレージの直上にはバルコニーを持ってくるなど、音の対策を確実に行いましょう。

 

3階建てガレージハウスの間取り

建坪30坪の3階建ての場合、2台分駐車できるガレージスペースが確保できます。ガレージ以外の1階部分は、居室もしくは水回りを配置するのに丁度よい広さです。2階にリビングや水回り、3階に主寝室と子ども部屋2つを確保すれば、4人家族もしくは5人家族でもゆったりと暮らせるほどの間取りが実現します。

 

平屋ガレージハウスの間取り

建坪30坪の平屋の場合、1台分のガレージスペース＋2LDKの間取りが基本です。平屋は縦に伸ばせないため、30坪程度であれば十分な居住スペースを確保するのが難しくなります。
基本的には、ビルトインガレージとLDKをつなげ、LDKを中心にして主寝室と居室を1つ確保するコンパクトな間取りとなります。狭いと感じる人もいるかもしれませんが、平屋の場合は天井の高さが変えられる点が魅力です。天井を高くして、ガレージの上部にロフトなどを作れば収納スペースがグンと増えます。

 

ガレージハウスの費用の相場

ガレージ部分の坪単価は、一般的に60～80万円が相場といわれています。たとえば9坪のガレージを作るなら、540万円～720万円がかかる計算です。単純計算ですが、ガレージ以外の建築費が3000万円なら、ガレージ込みで3540万円～3720万円の費用がかかります。

費用の差はガレージの仕様が関係しています。たとえばガレージの内外装にこだわったり、電動シャッターや換気システムを設置したりすると費用が高くなりがちです。必要な部分にはコストを費やすとしても、使い勝手や機能・性能とコストを比較して、無駄がなく満足度の高いガレージを作りましょう。

 

理想のガレージハウスを手に入れるなら、一級建築士が在籍する「天然木の家HODAKA」に相談しよう

ガレージハウスは、天候に左右されない使い勝手のよさや、使用目的を選ばない利便性の高さが魅力です。一方で音やニオイの問題、居住スペースが狭くなるなどの点が心配されます。30坪台でも十分な居住スペースを確保できるとはいえ、満足度の高い間取りにするには工夫が必要です。

 

そこで、理想的なガレージハウスを手に入れるなら、注文住宅の施工実績が多いハウスメーカーに依頼するのがおすすめです。京都・大阪・滋賀で注文住宅のガレージハウスを検討している方は「天然木の家 HODAKA」 に相談してみましょう。「天然木の家 HODAKA」には一級建築士が在籍。家族のライフスタイルに合った、最適な住宅設計を提案します。