人生の一大イベントといわれるマイホームの購入。情報収集を進める中で、住宅会社の選び方や予算の目安など、気になることが増えてくる人も多いのではないでしょうか。理想の家づくりを実現するためには、家づくりの流れを理解しておくことが大切です。
そこで今回は、マイホームに関する情報収集のポイントや、契約から着工・完成までの流れをわかりやすく解説します。家づくりにかかる期間や流れをこの記事で確認して、自分好みのマイホームを手に入れましょう。
家づくりの流れとは
家づくりは、主に8つのステップで進めていきます。家づくりを決めてから入居までの期間は早くても半年、なかには2年以上かかる人も少なくありません。
家づくりのステップ |
おおよその期間 |
1.情報を収集する |
1~2ヶ月 |
2.予算を決める |
1~2ヶ月 |
3.土地を選ぶ |
3ヶ月~1年 |
4.住宅会社を決める |
1ヶ月ほど |
5.住宅を設計する |
2~3ヶ月 |
6.住宅ローンと建築の契約を結ぶ |
住宅ローンの審査期間は2週間~1ヶ月 |
7.マイホームが着工される |
工事期間は4~5ヶ月 |
8.入居や各種手続きを進める |
1~2ヶ月 |
長いステップではありますが、一生に一度の買い物と言われるマイホームですから、自分や家族が住みたいと思う家をイメージしながらじっくりと取り組んでいきましょう。それぞれのステップで押さえておきたいポイントや注意点を紹介します。
情報収集する
マイホームがほしいと思ったら、まずは情報を集めましょう。理想の暮らしを実現するためには納得いくまで情報収集することが大切です。
情報収集は、以下の方法で行います。
1.住宅会社にカタログを請求する
2.住宅展示場やモデルハウスを見学する
3.住宅情報誌や新聞の折り込みチラシを見る
4.住宅会社の公式サイトや住宅情報サイトを検索する
5.マイホームを建てた友人・知人の体験談を聞いてみる
収集した情報をもとに、希望するライフスタイルや部屋の間取り・家のデザインなどを家族で話し合って、住みたい家のイメージを作っていきます。
通勤・通学の便や商業施設・医療施設までの距離も、快適に住み続けるためにチェックしておきたいポイントの一つです。
予算や土地選びにも関わってくるため、譲れない条件や妥協できる条件の順位もつけておくとよいでしょう。
予算を決める
情報収集と並行して、マイホームを購入するための予算を決めます。
予算には住宅の建築費用だけでなく、土地の購入費用や税金・登記費用といった諸費用も含まれます。
将来的に必要となる固定資産税や修繕費も考慮して、自分がどのくらいの価格帯の住宅を購入できるかを検討しましょう。
▼予算に含まれる費用の内訳
・土地の購入費用
・建物本体の工事費用
・付帯工事費用(別途工事費)
・諸費用
・その他の費用
など
予算を決める前に、どれだけ自己資金を用意できるかを把握しておきます。自己資金とは住宅ローンの頭金にあたる資金です。固定資産税などの税金や、登記費用(登録免許税・司法書士報酬)といった諸費用も自己資金として用意する人も少なくありません。自己資金は、給料やボーナスの一部を貯金して準備するのが一般的です。無理なく住宅ローンを返済していくことを考えて、住宅購入費用の20%程度の自己資金を用意しておくと良いでしょう。
また、住宅ローンは銀行・信用金庫やノンバンクで取り扱っています。住宅ローンの選び方は後述しますが、予算を決める際には現在の年収で借りられる金額を調べておきましょう。
なお、住宅保証機構株式会社では、年収や返済額から住宅ローンの借入可能額を試算できるシミュレーターを提供しています。マイホームを購入する予算を決める際に活用してみてください。
住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」
https://loan.mamoris.jp/
土地選びをする
住みたい住宅のイメージや用意できる予算をふまえて、マイホームを建てる土地を選びます。
建売住宅・注文住宅とも、土地探しにかける期間は3ヶ月~1年が目安です。住み始めた後のトラブルを防ぐため、気になる土地を見つけたら平日・休日や日中・夜間など時間を変えて、現地の状況を必ずチェックしましょう。主なチェック項目は以下の通りです。
・日当たりや隣家との距離
・周辺の騒音・臭い
・住宅に面した道路の幅
・地域の防犯意識
・駅・バス停からの距
・付近にある商業施設・医療機関・公共施設
さらに、購入しようとする土地の地震・津波や洪水・土砂災害のリスクを、自治体のハザードマップで確認しておくと安心です。各地域のハザードマップは、国土地理院の「ハザードマップポータルサイト」で確認できるので活用してみてください。
国土地理院「ハザードマップポータルサイト」
https://disaportal.gsi.go.jp/
購入する予定の土地に、希望するデザインの住宅を建てられるかのチェックも重要です。
京都市内など一部の自治体では、建物の高さ・デザインや建材などが条例で指定されています。また、市街化調整区域や農業地域などには、住宅を建てられません。土地を選ぶ前に、施工会社・住宅会社に相談することをおすすめします。
参考:京都市情報館「京の景観ガイドライン」
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000281294.html
参考:滋賀県大津市「まちづくりルールブック」
https://www.city.otsu.lg.jp/material/files/group/16/rulebook_R2.pdf
住宅会社を選ぶ
住宅会社・建築事務所(工務店)といった住宅会社選びは、家づくりにとって最も重要なポイントです。住宅会社はマイホームの建築だけでなく、入居後のアフターサポートの窓口にもなります。長く付き合っていくことになるため、複数の営業担当者と会った上で信頼できる住宅会社を選ぶようにしましょう。
家づくりで気になる点は、この段階で積極的に質問するようにしましょう。以下のような対応をしてくれる営業担当者であれば、信頼をおけるといえるでしょう。
・確認を交えながら、話を丁寧に聞いてくれる
・質問に対し、わかりやすい言葉で回答してくれる
・ライフスタイルに寄り添った提案をしてくれる
・自社のメリットだけでなく、デメリットも率直に開示してくれる
・成約を急かさず、相談する人のペースを尊重してくれる
最近では、予約制で相談に対応する住宅会社が増えています。電話やメールで問い合わせた時に印象も加味して住宅会社を選ぶのも一つの方法です。
住宅を設計する
信頼できる住宅会社が見つかったら、担当者や建築士・設計士と相談しながら注文住宅を設計する工程があります。納得いく家づくりを実現するために、以下の内容は必ず伝えるようにしましょう。
・家族構成
・実現したいライフスタイル
・現在住んでいる住宅の不満や改善点
・希望する間取りやデザイン
・住宅にかけられる予算
時間がかかったとしても住宅会社と徹底的に話し合い、細かい部分まで詰めていくことが納得いく家づくりを実現するためには大切なステップです。
建売住宅を購入する場合は住宅の間取り・デザインが決まっているため、住宅を設計するステップはありません。しかし、内装や水回りなどの設備をカスタマイズできる場合があるので、住宅会社の担当者に相談してから購入する住宅を決めるようにしましょう。
契約・住宅ローンを選ぶ
住宅の設計や仕様が決まったら、いよいよマイホーム建築と住宅ローンの契約です。まず住宅会社と「工事請負契約」を結びます。工事請負契約を結ぶまでに間に住宅の間取りや設備を決めた上で、見積書や設計図書の内容について十分に説明を受けます。
納得いく家づくりのために、この段階で不明点をすべて解消しておくようにしましょう。チェックしておきたい項目は、以下の通りです。
・住宅の引き渡し日
・契約不適合責任や長期保証に関する取り決め
・住宅ローン特約の有無(住宅ローンの審査に通らなかった場合に、違約金なしで解約できる特約)
あわせて、金融機関に住宅ローンの審査を申し込みます。本審査の結果が出るまで2週間~1ヶ月ほどかかるので、建設費用の見積が出た段階で仮審査(事前審査)を申し込んでおくと契約手続きがスムーズです。住宅会社が金融機関と提携している場合もありますが、給与振込や定期預金などで普段から付き合いのある金融機関に住宅ローンを申し込んでも問題ありません。万が一に備えて、団体信用生命保険付きの住宅ローンを選ぶ方法もおすすめです。
融資が決まって金融機関と「金銭消費貸借契約」を結んだら、その旨を住宅会社に報告します。なお、土地を購入する際は、住宅ローンのつなぎ融資または土地先行融資を利用します。
着工
住宅会社と工事請負契約を結んで、住宅ローンの融資も決まったらマイホームの工事が始まります。注文住宅の場合はもちろんですが、建売住宅でも完成前に購入した場合は、建設に立ち会えるでしょう。
工事期間は4~5ヶ月前後ですが、騒音や交通規制などで近所に迷惑をかけることも考えられます。入居後に良好な関係を築くためにも、着工前のあいさつ回りは可能な範囲で行いましょう。地鎮祭を行うかどうかは、マイホームを立てる人の考え方で決めているのが実情です。
着工後は時々工事現場に足を運び、進捗状況や作業の進捗を確認するようにします。基本的にはいつ現場を訪れても問題ありませんが、安全面を考慮して住宅会社の営業担当者に見学日時を相談することをおすすめします。現場を見て問題点や不明点に気づいた場合は、住宅会社の営業担当者を通じて確認しましょう。
入居・手続き
建物が完成したら、完成検査(施主検査)が行われます。家族が立ち会った上で設計図どおりの住宅になっているか、不具合や施工ミスがないかなどを確認します。契約者だけでなく家族も立ち会うと、ダブルチェックできて安心です。不具合が見つかった場合は妥協せずに、改善・修理を依頼しましょう。
工事代金の支払手続きは、「決済」という形で完成検査が終了した後に行います。代金が高額となるため、決済の手続きは金融機関で行うのが一般的です。
工事完了引渡証明書の取り交わしや鍵の引き渡しも、決済と同時に行われます。決済を終えた後、司法書士が登記手続きを行います。土地や完成した建物に抵当権を設定する関係で、銀行や住宅会社が司法書士を紹介してくれることも少なくありません。登記手続きが完了するまでの期間は、2週間程度が目安です。
鍵の引き渡しを受けた後は、家具・家電を新調したり室内のレイアウトを考えたりするなど準備を十分に整えてから、新居での暮らしを始めましょう。
天然木の家HODAKAと相談しながら納得いく家づくりを
理想の家づくりを実現するためには、十分な情報収集と信頼できる住宅会社との出会いが大切です。そして、自己資金や住宅ローンの返済額を考慮してマイホームを購入する予算を決めるようにしましょう。工事に関係する各種手続きは住宅会社がサポートしてくれるので、気になる点は積極的に質問するようにしましょう。
天然木の家HODAKAでは工事経験が豊かな一級建築士や現場監督・コーディネーターが在籍し、理想の家づくりをサポートしています。土地探しはもちろん、天然木を使った内装や耐震・断熱の最新技術など、お客様の希望に合わせた提案力にこだわっています。家づくりで悩んだら、ぜひ天然木の家HODAKAにご相談ください。
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