※営業=木本/現場監督=山之内/コーディネーター=松葉
インタビューアー:本日はおめでとうございます。Nさまはオープンハウスにたくさん参加いただいたのが印象に残っております。それには何か理由があったのでしょうか?
ご主人:まず、思い立っていきなり動いて土地が早めに決まったので、ろくに考える時間や情報を集める時間がなかったので、まずは実際の家を見るのが感覚を短縮するのに1番手っ取り早いかなというのが強かったです。
インタビューアー:実際にご覧になった際にどんな目でご覧になられたんでしょうか?
奥さま:全部ですね(笑)
ご主人:まず、施主さんのこだわりが凄く伝わってくるなと。我々がこだわっていないところにこだわっておられたり、こういうとこにこだわっているからメリハリをつけているんだなとか、お家ごとの個性が凄くあって面白くて、じゃあ我々の個性はなんだろうというところに還元したところは役に立ちました。
インタビューアー:オープンハウスで参考にされて実際に採用されたものもあるのでしょうか?
ご主人:大きいところはあまり変えてないんですが、参考になったのはキッチンカウンターの幅が数値だけではなくて、実質こうだよねって確信がもてたのは大きいです。あとは巾木の高さ・色を決める際の基準にもなりました。
奥さま:最初は白い壁クロスに茶色の巾木だったんです。
ご主人:茶色でもいいかなと思ったんですけど、茶色の素材がイマイチかなと思ったので『この巾木のサンプルを見せてください』というのがなかなか機会がない中で、見られないサンプルが実際に建っている家だとわかりやすいので、それも大きい要素で、印象がだいぶん変わったと思いますね。あとはコンセントの数ですね。多めだと思っていたんですが、もっと上には上がいたなと(笑)
奥さま:最初の方で見たお家が、もの凄いコンセントの数が多かったので、負けてはいられないと(笑)
ご主人:でもまだ負けてる(笑)
インタビューアー:お家を建てようとしたきっかけを教えてください。
ご主人:場所が便利だったが故に、借家にずっと住み続けて。実は24年間同じ借家に住み続けました。そして生活の途中でイオンができたりとか便利になったので、出るきっかけを失っていました。やっぱり借家なので、築30年経っていてこれからも住み続けるかと、流石にそれは考えにくいので、別のところに引越しするかどうかを考えた時に、じゃあこれからのライフスタイルもだいたい決まったので、終の住処として家を探そうってなりました。最初は幅広かったんですよ。マンションも視野に入っていましたし、中古リノベーションも入っていましたし、新築も入っていました。結局は中古リノベーションをするとイメージが作りやすいところがあったんですが、築年数的には変わらない事を考えると、基礎設計も含めてなんだかんだ大掛かりに手を入れると、新築建てるのも一緒だというところもあって、途中から新築に絞って家を探すようになりました。
インタビュー:土地探しで苦労されたとお聞きしたんですが、生活基盤を変えたくないという思いがあったからでしょうか?
ご主人:めちゃくちゃ苦労しました。土地代が高くて、近くでは当初から諦めていました。家内は京都市内、百歩譲って京都府内というのがありました。それと私が大阪や東京で仕事というのがあるので、できたら新幹線、JRの京都駅に出やすいというところでは、京都駅を中心に横の線と縦の線で探し始めたんですけど、やっぱりなかなか気にいるところがないので、長期戦になるのを覚悟していた矢先にここ(建設地)が急に出たんです。結局、掘り出し物ってなくて、もう凄い数を回ったんですけど、やっぱり相場なんですよ。ここの土地でこの広さでこの状況だったらこの値段だよねってところから、割安なところはほぼなく、いいところは多分オープンになる前に売れてしまっているだろうと。だからネットで探してもいいところが見つからないだろうなって途中でわかって、長期戦の構えの時に、家内がチラシでここで出てるのを見つけて。多分告知してから3日目ぐらい?ほんと1週間くらいで決めたというところで、まだオープンになる前に手に入ったというのは大きかったです。
インタビューアー:凄くアンテナを広げておられたんですね。
奥さま:ポスティングのチラシ。500枚しか配っていないと言ってました。
ご主人:僕はどちらかというとデジタルで探すタイプで、家内はアナログで探すタイプ。で結局アナログが買ったという(笑)なので、最初から希望のあるところに網を張って、探してもらう感じでないと土地って見つからないんだというところは途中で気付きましたね。予算は無茶苦茶オーバーしたので、そこからは苦難の道でした。
インタビューアー:新築のお家でこだわられたとこを教えてください。
奥さま:緑の部屋!写真をしているので作品作りとかのアトリエ兼寝室。ですので広いカウンターをデスクにしようと思って作っていただいたんです。壁のクロスと照明についてはそれぞれ夜な夜な1ヶ月間くらいインターネットで調べまくったので、指が腱鞘炎を起こしそうで(笑)本当に疲れました。できる事なら白いクロスを使わないという冒険もしてみたかったんですけど、それはこの人(ご主人)が結構コンサバなのでそれは諦めて(笑)自分の部屋周りだけを白いクロスは使わないというので、好きな緑をなんとかうまく使えないかなと言うことで、ウォークインクローゼットと自分の部屋とは好きな色を選びました。あとは照明も今はダウンライトが主流というふうに聞いたんですが、私はずっと昭和の家で過ごしてきたので、ダウンライトが無かったものですから、ダウンライトの良さがよくわからなかったので、ダウンライトなしでも家できるかなと、松葉さんに相談してそしたら『できます』っておっしゃったので、じゃあやってみましょうというところで、1個ずつ選んでいきまして、なんとか予算も抑えつつというのが難しかったんですけど、ひとつずつ変えていったのは間違いなく良かったなと思います。
インタビューアー:そうですね。照明はひとつひとつ違いますよね。
奥さま:24種類買っているんですよ(笑)毎日届くので結構大変でした(笑)取り付けてもらうのも穂高の皆さんが手伝ってくれるのでとても良かったです。
ご主人:僕は設計をしていただいたあとは、凄くいい間取りだったので、細かいこだわりはそこから出てきました。それがあるんだったらこうしましょうとかありました。何もないまま最初に言ったのは、2階に広めのデッキとそこに付けるハンモックが欲しくて。気持ちの良い夜にはそこに出てビールを飲むというのだけはお伝えしました。日差しや雨除けになるタープも取り付けられるようにして、天気の良い日は全部外せるようシンプルに作りました。それとお金をかけてこだわったのは、無垢材のフローリングです。これは予算がかかるのをわかってでもやろうと思っていて、無垢材のフローリングは絶対に譲れない線でしたね。なのでけっこう探し回って、一応床暖房でもできるところで、サンプルをたくさん取り寄せて余った木材で足置きを作りました。家に木材がまだゴロゴロしています(笑)
奥さま:10社以上サンプル取り寄せてみたら、木材がいっぱい余っちゃったので、何かに使おうと思って足おきを作ってもらいました(笑)あとはトリプルガラスと外壁と屋根。例えば10年後20年後にちょっとしたリノベーションやリフォームとかされると思うんですけど、私たちそれを大掛かりにするのはしんどいので、できれば綺麗な状態のまま住みつぶせればなと(笑)
インタビューアー:外観ですが造り的に2棟あるのかなと一瞬感じました。
ご主人:形的にはそうですね。土地の関係で、家自体が細長目ですもんね。
奥さま:外観も長持ちする家にしたかったのと、快適に過ごせる家を作りたかったんです。今の家が夏暑く、冬寒いというのがだんだん年々堪えてきたので、それを少しでも和らげれるようなというところで、トリプルガラスを入れたりとかしましたね。外壁は長持ちしたいので光セラを入れました。
ご主人:外壁のデザインはその時になって初めて気にしたので、周りの家を見てけっこうサーチして決めました。
奥さま:この土地は7件に囲まれているような場所なので、あまり目立たない外観にしたいというのがずっとあったんです(笑)悪目立ちしたくない、新築ピカピカだよってってイメージにもしたくない(笑)できることならエイジング加工してもらいたいぐらいの(笑)ピカピカ感なしの地味な、以前からあったようなくらいの外観にしたいなってというのが最初からあって、途中からガルバリウムってかっこいいねって、いろんな知識が入ってくるんですけど、元に戻って『いやいやいや。目立たない外観。目立たない外観』って、外観についてはポリシーでした(笑)ただ品質については汚れがつきにくいというのは選びました。屋根もそうでグラッサにしました。
インタビューアー:無垢材のフローリングですが、これからワックスをかけられるんですか?
奥さま:そうなんです。今日は作業をする日で。
インタビューアー:これかから味が出てきますね。
奥さま:そうですね。色が変わっていくのもまたいいのかなと。
インタビューアー:それでしたら、この天然木一枚板のウォールナットのテーブルと色合いが合ってくるのも楽しみですね。
奥さま:はい。経年変化が楽しめる家になればいいなと。
ご主人:このフローリングもカーペットを敷かずに、木そのものでゴロゴロとするつもりです。
インタビューアー:天然木ということで、城陽工房へは行かれましたか?
ご主人:もう何回も行きました。ただ、このダイニングテーブルの木を決めたのはすぐでした。まだ契約する前にするんだったら『これ』みたいな。まずはちょっと置いといてって感じで。その時からローテーブルにしようと決めていました。
奥さま:入って2歩目のとこにあったのがこれだったんで、もっと見てくださいって言われて、広い工房を見せてもらったんですけど、ぐるっと回って『やっぱりこれよね』って感じでした。
ご主人:人によってはここ(割れ目)が逆にダメっていう人がいるんですが、こういうのが入っているから木らしいし、木目が素晴らしかったんです。
奥さま:形も色も良かったです。
ご主人:種類もすごいいいよね。
奥さま:意見がすぐに一致したのが珍しかったです(笑)
インタビューアー:天然木工房をご覧になってどうでしたか?
ご主人:あそこに行ったのも契約するきっかけになりました。木を凄く活かすって聞いてたんですけど、ほんとに直結でやられていて、やはり木のことを凄くご存じで、いろんな造作にも木をふんだんに使うんですよってところが、業者から持ってきてって話じゃないので強みだなと思いましたね。
インタビューアー:ありがとうござます。完成された家をご覧になって想像通りでしたか?
ご主人:実は模型を家内が作ったんです。屋根はできなかったんですけど、1階や2階といった空間を見るのは、模型でできたので大きな狂いはなかったです。
奥さま:細かいとこはできてないんですよ。階段はできなかったし、階段下の空間がこれくらいというのは、ちょっとできなかったんですけど、建築模型は楽しかったです。
インタビューアー:階段といえばアイアンの手すりがおしゃれだなとお案じるのですが、勾配も緩やかですよね。これはどちらのアイデアだったんですか?
ご主人:自然と緩やかになりました。
奥さま:もう私たちシニア世代に入っていくので、シニアに優しい家づくりと最初にお伝えしていましたので、こうしてくれたんだと思います。
ご主人:吹き抜けもこのスペースでできましたし、バルコニーも部屋もそれぞれ広くできましたし、ほぼ思い通りだったかなと思います。
インタビューアー:このお家を『○○の家』というなら、どんなお家ですか?
奥さま:まだまだこれから作っていく家。
ご主人:そうですね。
奥さま:ここで完成じゃないんで、経年変化も楽しみたいです。
ご主人:庭も完成していないですし、お金がなかったこともあるんですが、住んでみてつくらないと、コンクリートを打っちゃうと、あとで変更できないので、この辺りもじわじわでいいかなというところです。
インタビューアー:最後に今後家を建てられる方へのアドバイスはありますか?
ご主人:やっぱりオープンハウスはたくさん行ったほうがいいかなと思います(笑)住宅展示場は全然参考にならないです(笑)それとイメージを持っていくと漫然と見ないので、やっぱり自分たちが悩んでいるところに集中して見れます。壁紙どうするとか照明どうするとか、そういう見方をするとどんどんイメージが湧くので、数多く実際のお家を見るのが1番近道かなと思いますね。
インタビューアー:ありがとうございました。
おふたり:ありがとうございます。